『GREENの持ち主に訊く』 | Maxon 1980″GREEN”復刻再生プロジェクト「ST-808」

1980マレーシアチップ期「オリジナルMaxon OD-808″GREEN”」を復刻再生した『ST-808 Platinum, GOLD』

GREENとは。
TS系の祖師「田村進」氏が「Vintage TSを何百何千と集めてもこの音を目の前にすることはない」と驚いたほどの特別な個体「GREEN」

当然ながらその「GREEN」には「持ち主(オーナー)」さんがいます。

今回、ST-808開発に協力くださったEXCELヘビーユーザーの「Mさん」がGREENの主の元を訪れ、「GREENとST-808」について伺って来てくださいました。

 icon-warning 記事についておことわり。
ST-808発売以降、TSマニアの間でGREENの持ち主を探す動きがあるようです。記事にも出てまいりますが、ご本人様は手放すご意向もなければ、ましてや貸す意向もありません。「貸して」「見せて」「売って」この様なオファーはオーナー様に大変迷惑になりますので、どうかお控えくださいますよう私からもお願い申し上げます。

今回の記事では以下「MR.G」と仮称し、聞き手のMさんは「M氏」と記載いたします。


M氏Maxon OD-808(以下、GREEN)を入手した経緯を教えてください。
MR.G 先輩から譲ってもらいました。ありきたりでごめんなさい。

M氏その時の印象はどうでしたか。すでにプレミアが付いていたと思いますが、どこに魅力を感じてましたか。
MR.G 当時、自分でTS-9にモディファイを施したり、1stリイシューやデラックスなどを購入したり・・・理想とするトーンを追い求めるために散財していました。それでも当時物は一度も試したことがありませんでした。そんな中、オリジナルを借りる機会に恵まれて。で、一発で「求めていたトーンはこれだ!」となった訳ですが、譲り値を聞いてやはり高嶺の花だと諦めていました。

M氏その先輩、よく手放しましたね?
MR.G ピートコーニッシュが欲しいから買い取ってくれない?安くしとくよ?と打診がありました。もちろん即答ですよ。これが手に入ればTS探しの旅は終わると直感しました。お金の工面には苦労しましたが(笑)。

M氏 オリジナルだけが持つトーンを手に入れた訳ですね。開発者の田村さんから「1,000個に1個(後に「万に1個」に訂正)」の個体だというお墨付きを頂き、どう思いましたか?
MR.G いわゆるA基盤、マレーシアンチップ搭載の極初期の個体だとは分かっていました。しかしながらまさかの展開で正直びっくりしました。全てオリジナルパーツ、半田ごてが当てられた跡が一ヶ所もない(無改造)って凄いことですね。音楽遺産だと思いました。

M氏 今回のオリジナルだけが持つトーンを再現しようとしたプロジェクトをどう感じましたか?おいおい止めてくれよ~とは思いませんでしたか?
MR.G ははは。このオリジナルはすでに30年近くが経過しており、故障するのが怖くてライブで使えなかったけど、クローンが出来たらライブで使えるので渡りに船だと思いましたよ(笑)。

M氏 特にキャラメルスイッチが故障したら大変ですもんね。仲間内でもこのオリジナルのトーンは有名なので譲って欲しいという人が多いのではないですか?
MR.G オリジナルを友人に貸すと口を揃えて、「欲しい!譲って!」と言われます。もちろん断るんですが、これからは、同じ音が出るやつがEXCELさんにあるよと紹介できます。

M氏 僕もオリジナルの魅力に憑りつかれたひとりです。で、このトーンがどうしても欲しくて、持ち込み企画としてエクセルさんに打診した訳です。オリジナルが持つ、サスティーンに乗っかるシルキーな歪み成分が最大の魅力だと感じていますが、オリジナルで一番気に入っているところはどこですか?
MR.G もう全て(笑)。アンプを選ばないペダルだということもありますが、特にフェンダーのヴィンテージアンプに繋ぐと、甘さ・かったるさ・ダルさが加味されて、ステキなトーンになります。

M氏 プラチナの出来はいかがでしたか?

MR.G オリジナルと比較しても優劣なんて付けようがないくらいの素晴らしい出来でした。ツマミ位置をオリジナルのトーンに寄せていくと、もう耳では判別できないですね。正直驚きました。いわゆるチューブスクリーマーを使ったことがないプレイヤーにもお薦めしたいです。過去には自分でもモディファイをしましたが、ヴィンテージ臭が出せずにいました。このプラチナはそこがよく再現できています。集積回路や容量抜けしているコンデンサが肝って訳でもなさそうですね(笑)。

M氏 ありがとうございました。
MR.G とても良い企画に少しでも協力できてよかったです。

-END-

AXE-FXIII『システム制作』MIDIを使った事例集 『コントローラーまで一式コース』

FRACTAL AUDIO SYSTEMS 専用のフットコントローラー「FC-6」「FC-12 (※1)」が発売になりましたが『MIDIコントローラー』による操作はもちろん可能。

MIDIで使ってもそれが劣るとかどっちが勝ってるとか..そう言う感じもありません。

(※1)FC-12は投稿時点で2019.8月発売予定。

先日、お客様からご依頼いただいた『システム一式・丸投げコース』の制作事例をご紹介します。

現状。MIDIコントローラーは「CAJ MIDI PRG Station 一択」と考えて良いでしょう。最低限の機能、操作性がよく、スイッチ間隔も適正で、Optスイッチなどの拡張性まで、「FRACTALで使うことを前提にデザイン」されています。何よりも「この価格帯(2万円台)でペダルキャリブレーション機能」があるものって..ありますかね。とにかく、トータルで考えればこの一択になると思います。

お客様には「時期的にFC-6の発売はお知らせした上での」”あえて”のCAJ PRG Stationの選択。主な理由は「可搬性とシンプルさ」です。総重量はとても軽くなりますし、MIDIマップでプログラムチェンジ(MIDI-PC)で切り替えるこの単純さが、AXE-FXIIIの操作性を複雑化させません。なお、AXE-FXIIIのPCはかなり早くなりました。このシステムではsceneは使いません。

制作を進めます。

・・ほぼ完成状態(途中の写真を撮り忘れました)。

1こちらのシステムでは「MIDI-PC」の操作と、
2外部チューナー(KORG派)は「左上に置いて」のご希望。
3post VOL, Wah用「2つのEXPペダル」を接続します。

EXTスイッチについてはお客様から、「(ダイレクトSWは)あっても多分使わないだろうなー」とのこと、導入はなしで、

EXPペダルについては、AXE-FXIIIのWahを試して導入を決定。FXIIIのWahを使わない手はない..パラメーターのエディットをちょちょいとすることで、気持ちよく掛かるワウペダルが使えます。ボードを大きくしたくないため、Wah用のEXPペダル(SOURCE AUDIO)はカスタムのIFを作り配置。

INPUTも同じくボード側面から立ち上がります。電源周りもボード底部に全て固定。見た目はかなりスッキリしました。

続いて「AXE-FXIII」に接続しセットアップ。MIDI設定、EXPの設定など、実際に使える状態にします。

前もって、お客様から「ココを押したらこーなって欲しいx5プリセット x3バンク」と大まかに要望をいただいてましたのでその通りに設定、エディットを進めます。

無事に動作を確認し「テスト完了」お客様へ納品しました。

シンプルでいいね!

とのご感想。いつもありがとうございます

 icon-check-square よくあるご質問「気になるお値段」
この様な『AXE-FXIIIシステム制作まで一式コース』気になるお値段については先日BLOG記事にまとめましたので以下をお読みください。