「Maxon TS開発者 田村進」「EXCEL」
=ST-808
「Maxon TS開発者 田村進」「EXCEL」=ST-808

演奏:林 努武(はやし つとむ)さん
使用機器:Sadowsky TYO Guitar(w/EXTREME GUITAR FORCE S-S-H P.U), EXCELピックAPEX PRO, Koch ST-20C(前半OD CH , 後半Clean CH)
Cover of Michael Landau:(前半)「My Blubous Meathead」Tales from the Bulge(後半)「The Higher You Rise」Maxus

ある日。ST-808の原型になった「1980年製 Maxon OD-808(通称 : GREEN)」を試す機会に恵まれた。
 
 

 
早速この個体をTS開発者 田村さんに連絡。
直ぐ弊社に来てもらい(近所)検証すると..
 
 

田村氏:「こ、これは、1000個に1個あるかないかの個体かもしれない..(※1)」

 
と、驚きの表情を見せた。TS開発者自らの高評価。後に「GREENと呼ぶことになる特殊な個体」は、当たり中の当たりの『1台』であることは間違いないのだ。
 
(※1)田村氏は過去の文献をもとに更に調査し「1000どころか、万に1個と言ってもいい特別な個体だろう。」と後日訂正している。

ヴィンテージTSの心臓部はそこだけではないのだ。
ヴィンテージ品として高値で取引されているオリジナルMaxon/OD-808の紹介文言で「4558艶あり」とか「マレーシアチップ搭載」これらの表記を目にしたことがあると思う。それらは搭載しているICと共にその希少性を示す。

「GREEN」の中身。

 
RC4558P MALAYSIA
ヴィンテージペダル愛好家でなくともこの名前は聞き覚えがあるかもしれない。この「GREEN」に搭載されているICの名称。Raytheonのセカンドソースである。歴代の「Maxon/OD-808」については時代ごとに使用パーツも回路も異なるのだが、今回あらためて田村進氏自らによる解析や過去文献からの再検証、オリジナルMaxon「GREEN」を深く解析すると、「太く、なめらかなトーン」のルーツや要素はこれらの「ICだけに限らない結論」に至った。そう、TSの心臓部はここだけではないのだ。これ以上の詳しいことは「秘密」にしておこう(TS系と模倣する数々がゴールに到達できない理由はこの辺りにあるのかもしれない)。
 
「GREEN」「Maxon/OD-808」「ST-808へ復刻」
「現行新品発売中Maxon/OD-808」と「1980年製OD-808(GREEN)」の音を比べると別物であるほどの違いがあるのだが、幸いにして基本回路を1980年製を踏襲していることから、復刻版のベース素体を「現行新品Maxon/OD-808」を使って進行した。
 

AP測定器(Audio Precision オーディオアナライザ)を用いて、
周波数特性
コンプレッション特性等を検証。
「GREENの音」に最も近くなる「復刻再生用のパーツ、素材」を使用し、
試作機で検証を重ねAP測定値は「1980 GREEN」とほぼ同じに近づいた。
 
次はトータルの出音や、弾いた瞬間のフィーリングを突き詰めるために、我々「企画開発者」達と、マニアの域を超える「ヘビーユーザー」や、「プロミュージシャン」達のリサーチを、時に「ブラインドテストを交え」実施。
 
 

「GREEN」と「ST-808サンプル」の比較テストを繰り返し行った。

 


やがて熟成を重ねて迎えた製品テスト最終日。
「よし!これで行こう!」と全員の意見が見事に一致。晴れて「1980 OD-808復刻プロジェクト」「2種類の「ST-808」を発売!!
 

  

型名は田村氏 直筆

 

おそらくブラインドテストではほぼ区別はできないでしょう。演奏してみて初めてわかるほどの繊細さでした..』続きは「BLOG」に掲載中!

「GREEN」
RC4558P(マレーシアチップ)を搭載する1980年製のOD-808の中でも1000個に1個あるかないかと開発者田村進氏も舌を巻く特別な1台。現在ヴィンテージ市場では10万円〜20万円で取引される高い価値があるだろう。 この「GREENだけが持つ特別なトーン」を再現するために誕生したのが2つの「ST-808 GOLD, Platinum」なのだ。それではそれぞれの違いをもう一度簡単に解説しよう。
『GOLD(ゴールド)』と『Platinum(プラチナ)』を比べると、
GOLD「ゴールド」
TS系で形容される「ハリのある音、艶っぽさ」の「総本家」。
 
深めのコンプレッションはLo感を補う。ハリと艶のTS。
 
演奏性:「太い音」。音を軽く押し出してくれるトーンプッシュ効果。クランチ〜ドライブに軽く歪ませたアンプ・ペダルの手前に使うと「TS総本家の芳醇なトーン」が広がる。ピッキングの強弱やハムバッカーP.Uの「強めの信号」に追随する深めなコンプレッション・サスティーンが同時に得られる。音圧が増す分、単音もコードトーンもまとまり感がある。
Platinum「プラチナ」
ヴィンテージTS由来の「ローファイな世界観の実物」。
 
軽めなコンプレッション感。シルキーTS。
 
演奏性:「ハジけるトーン」。カサっとした乾いた音+ウエット感が融合している。ピッキングを入れた瞬間から気持ち良いアタック感、軽快なコンプレッション。コードトーンの分離がよく、 ピッキングニュアンスを出しやすい。「TS総本家の軽やかなアタック感、シルキーなトーン」が表れる。アンプクリーンに使うこともお勧め。
比較動画『GOLD(ゴールド)』と 『Platinum(プラチナ)』 

 

 
  • 各 ¥OPEN価格
  • ラベル型名は田村進氏の直筆。
  • DC9V,5mA(センターマイナス) 電池使用可。
  • 説明書、販売日より1年間の製品保証書付き。

 

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細心の注意をはらってチューンナップ作業を行なっておりますが、分解や部品の交換、組み立てまで手作業で行う間に「作業痕や、すり傷が付いてしまう」場合がございます。