今日の一枚|この間、ベースの日だったらしい。

過ぎた話ですが、この間の11/11がベースの日。
だったらしい。
1111
が「4弦ベースに見える」のが由来らしい。

そんなこともあって、ここ数日「ベース」主体に聞いていた。

挙げると100枚とかあっという間ですが、

今日はベーシックなアルバムからピックアップ。

LEE RITENOUR | IN RIO

#3 RIO FUNKは名曲。ベーシストの多くが若きマーカス・ミラーのコピーをしたと思う。

人それぞれフレーズの聞こえが違うのは、マーカスの絶妙なタイム感までがコピーできないからだと思う。

この時代のマーカスサウンドはまだ「ポコポコ」していて、ハイモローもない音と言われていた時代。

そこから一気に、一世風靡するかのごとく、「ハイファイサウンド」へと変遷していく。

David Sanborn | Straight to the Heart (Live)

#3 Run for Coverも、90年代誰もがコピーした名演。これをいかに上手く弾けるかがベーシストのテクニックの見定め、ステータスだった。ラン・フォー・カヴァーはいくつかのテイクがありますが、このライブ盤が最も定番と言えるし、この「音」から世のベーシストが目指すサウンドは一気に変わった。真似た。

そして、マーカスは「THE SUN DON’T LIE(日本名:キングイズゴーン)」で絶頂期を迎える。そのアルバムは省略。

 

引き続き、ベース、ベース、

Graham Central Station | Release Yourself

当時、マーカスに憧れた人は多く、その全てがマーカスのコピーに熱中したのですが、なぜか、みんな同じに聞こえてくる。フレーズがパターン化しちゃうんですよね。

そんな中、私がインスパイアされたのがこのアルバム。スラップ(チョッパー)フレーズの幅が広がったのはラリーグラハムの#2魂の解放や、

The Brothers Johnson | Light Up The Night

ルイス・ジョンソンの#1 Stomp! のコピーだったと思う。同様に、ルイスジョンソンを聞くようになってからフレーズの幅が広がった。
(愛のコリーダもオススメ)

でも、弾き方は真似ない方がいい(笑)
ベースが傷むし、間違えると指を骨折しかねない。

小話で、ルイス・ジョンソンは、マーカスと同じくSWRのアンプを世に広めたベーシスト。

そして、

最後のシメは、

TOWER OF POWER | T.O.P

こんな感じに、フレーズのカッコよさはどうやってできるんだろう・・
と、動画もない時代に、試行錯誤していた時代。
ゴーストノートを入れると聞こえ方、ノリ、カッコよさがガラッと変わる。このアルバム全編から、ロッコ(FRANCIS ROCCO PRESTIA)から学んだ方は多いと思う。

あと、ピノ・パラディーノや、ジョン・テイラーもそうですね。これら御大のお話はまたの機会に

 

EXTREME-RX ギャラリー「6-3」追加しました。

オリジナルブランドEXTREME GUITAR FORCE製作品ギャラリーページに「6-3 Limited Edition」を追加しました。

RX Limited Edition

こちらのギター製作には数々の熱意がありました。最初に言っちゃえば、もう見たまんまで、JAMES TYLERの影響を受けまくっています。私が楽器業界に入った90年代の初め、斬新なデザインで知る人ぞ知るのマニアックなギターとして日本に入り始めたJAMES TYLERは、マイク・ランドウと、スティーブ・ルカサーが手にしていた影響から、日本国内のスタジオギタリストの愛用が始まりました。当時は弾きやすさ云々というよりも、そのギターから「奏でる音」と「ラフに弾ける」トーンと取り扱い面と斬新なデザインがとてもセンセーショナルでした。

EXTREME-RXを企画していく上で、いつかは作りたいと思っていたのがこの仕様。製造効率と塗装工程など様々手間のかかる事情があっての限定品。

オリジナルのレジェンドギターを「EXCELとBlack Cloudの流儀で作るとこうなる!」をしっかりと実現しギターとして具現化することができました。

パールボタンは欠かせない!

アイディアのルーツとなるのは、河内淳一(淳貴)さんのギターでした。興味あったらyoutubeなどで検索いただければと思いますが、90年代当時KUWATA BAND等で活躍する河内さんのギターがアイディアの種となっています。そのギターはメイプル指板でしたので、Limited Editionもメープル指板で行こうとBlack Cloud柳澤氏と計画している中で、「せっかくミッドナイトの塗装をするチャンスなのだから、マッチヘッドのほうが絶対カッコいいし、そうすると、指板はローズのほうが引き締まるよね。」そんな意見が交わされました。ルックス的には河内さんのTYLERとは少し見た目は変わりましたが、タネを明かせばそんなエピソードでした。

基本的にはTYLERのミッドナイトの近似色です。濃紺をベースに青系と銀系のラメを同時塗布。塗装はおなじみ「サイトウカラー齋藤氏」がペイント。工程上、このギターのために数日作業スペースを確保しなければならないため、一定期間をこのギター専用管理のもとで塗装が実施されます。(その点からも、もう作れないかも、、)

ブリッジ下はザグリ「リセス加工」ボディ。アームアップの幅を広げることと、ネックジョイント角度との相対関係を設計段階から計算したことで、ピックガードマウントと同じ感覚で弾ける位置に右手が来るように設計しました。

ピックアップはピュアシングルコイル、リアはカバー付きのハムバッカー。全て梨地のためパッと見はEMG?ファイバー素材?に見えますね。
実は、TYLERみたいに通称デカポールピースで設計する考えもない訳ではなかったのですが、今まであまりいい結果がでなかったのと、アイディア元になった河内さんのギターもそうではなかったですからね。

シングルは羽根のない形状にしたことで、全体のルックスは引き締まり、改造したかのような見た目になっているのが「カスタム」らしいデザインになりました。

元々、整備性と軽量化を考えて全モデル「裏ザグリ」にしているEXTREME-RXです。配線周りの点検もしやすく、電池ボックスも装備されていることから、アクティブ化の改造をする際にも容易に行える「ギターいじりユーザー」のことも考えたデザイン。

「RX」が一番喜ばれるのは、ネックグリップです。ナット幅はちょうどいい感じのナロー感。グリップはほどよいV形状で握りやすさが抜群。一度手にすると他の弾けなくなっちゃうかも。
ネックジョイントは通称「たまご型」形状。ハイポジションに一気に向かっても手がぶつかる感がなく、やさしくフィット。

質実剛健スタイル。派手な装飾で主張するのではなく(このギターは派手ですが..)、調整を施すことで長く使えるネック。RXは「使っていくこと」を考えたギターです。季節ごとの調整、将来的な消耗品の交換までも考慮しながら設計した長く付き合えるギターです。その時売れればいいさの商業的発想のギターが多い中、EXTREME-RXは愚直にやってます。

ブラッククラウドギタープロダクツ柳澤氏

実際沢山作れません。組み立ての全工程を柳澤氏一人で行っています。