FRTのオーバーホール

こんにちは。

お客様ご依頼の「Floyd Roseオーバーホール」

FRTは見ての通り、多くのパーツで構成されているため、使い込んでいくうちに稼働が鈍くなる部分や、消耗する部材が出てきます。

 

インサートブロックやアームの交換は一般的ですが、それ以外の部分も10年、20年近くなるものは老朽化が目視で分かります。

中には「分解&組み直し」で調子よくなるものもありますが、年月経ったらメインの部品を中心にオーバーホールすると良いです。

と言うワケで、パーツも揃いまして「作業開始」

ユニットごと交換..と言うのも選択肢としてアリですが(その方が作業は楽ですが..)、消耗や老朽箇所を明らかに断定できる場合、部材交換で対処した方がコストは抑えられます。

分解開始。

後ろからみると、フィンガースプリング(板バネ)がヘタっているのがよく分かります。

分解し、稼働、摺動部分をしっかり清掃、

(多くの劣化はホコリなどのゴミが詰まる、汗によるサビが原因。)

既存で残すパーツも、これから取り付ける新品のパーツも稼働部分に少し注油して準備。

組み立て完了。

今回は、台座とサスティーンブロック以外の殆どのパーツを新品交換。フレッシュになりました。

 

..ここからが長い作業。
ギター本体へ戻す作業に入り、セットアップをします。

保湿ケア。

こんにちは。

お肌も乾燥するこの時期。

ギターも「保湿ケア」しましょう。

無塗装の指板。大きく分ければメープル指板以外、

・ローズ、

・エボニー、

・パーフェロー、

・モラード

などは、指板用オイルでケアします。

よく、「どのくらいの周期で?」と聞かれますが、弦交換の度でも私はいいと思います。店頭品などはその都度行っています。

あと、必要以上に「ベタ塗り」してネック裏もコッテコテのオイリーになってしまっている物も修理預かりなどで見ることがありますが、基本的に指板面のみ行います。

ヒビ、割れを防ぐばかりではなく(それが一番重要ですが)、

同時に、指板面の汚れも取れて、木目も綺麗になります。

フレットも同時に綺麗になるので(使うオイルによる)フレットの滑りの向上や曇り止めも望めます。

やり方は簡単。

今回は、

「F-ONE」を使って説明します。

用意するもの。

・F-ONEオイル

・キッチンペーパー

 

 

弦を外して、

 

1フレット分に「F-ONEオイル」を1滴。

キッチンペーパーで綺麗にのばします。

薄くのばすのがコツ。

全ての指板面に塗布したら、約10分以上は放置。

最後は綺麗なキッチンペーパーで乾拭きして、完了。

このくらい潤いが違うので、毎回やってみることをお薦めします。