ネックグリップ | EXTREME GUITAR FORCE

EXTREME GUITAR FORCEの「ネックグリップ」は、

・握りやすく、

・疲れにくい、

を追求し、幾度かの試作品のテストを経て、現在の形状「Soft-V-Slim」にたどり着きました。

 

カスタムギターでは一般的に、細めのスリムグリップと呼ばれる、Suhrで言うEven-C-Slimの様な細身のネックグリップが日本人に割と好まれます。

親指をネック裏で支えるフォームや、ハイスピードな演奏においてポジション移動が軽快に行える点が好まれる様です。

それを基礎に、続いて「音」を考えると、薄いネックや細身のネックに比べて、Sadowskyの様なやや肉厚なネックグリップの方が、低音が出やすい傾向であることが経験上多い印象があります。

かと言って、今度はそれ以上に極太なネックですと握っている感触の意識が強すぎてそれがストレスの素になります。

これらの「グリップ、太さ」以外にも、

ナット幅に関係する1f付近の「幅」においても、ほんの僅かな広さの違いでコードワークのし易さが随分変わる印象です。
当然ながら、極端な話、クラシックギターの様なワイドなネックだったらエレキとしてはえらく弾きにくくなるのは当然です。

エレキギターにおいても、「ナット付近の幅の違いに工夫を加える」ことで良い結果が出そうです。

その辺を考え、試作品を元に熟成を進めました。

 

ネックグリップに関しましては、

・何年代のレプリカなどヴィンテージ派。

・細身重視のハイスピード派。

・Ibanezに代表される薄いネックが弾きやすい派。

・・等。

など、大きく分けるとこんな感じに分類されてきますが、

重要なのは、

「第一に当店のお客様が喜ぶモノづくり」

そこで、試作品や他のギターなどを用いてリサーチを重ねました。

その結果として作り出したのが、「Soft-V-Slim」ネックです。

 

さて、

一般的に「スリムシェープ」と呼ばれるネックグリップはこの様な形状をしています。(3)=1f付近、(4)=12f付近

 

 

 

EXTREME GUITAR FORCEの「Soft-V-Slim」は、

(1)=1f付近、(2)=12f付近。

・スリムネックの中央部をやや肉厚にし、

・両サイドから中央部になだらかなカーブで結びつくことで、握った感触はほんの少し「Vっぽい」握り心地があります。

ナット幅もほんの少しだけ狭くしました。

一般的にストラトタイプは「42mm」幅ですが、

EXTREME GUITAR FORCEは「41.2mm」と、0.8mmだけ狭くしました。見た目にはあまり気がつかないレベルですが、この差が大きく、ローポジションのコードワークの抑えやすさが向上いたします。

ネックグリップについても同じく、親指を上に掛ける、裏で支える、どちらのフォームにおいても、またそれらのフォームを瞬時に切り替える時も、パッと簡単に行うことができる上、

長時間の演奏においても手のひら、指が疲れにくいとユーザーからも好評いただいております。

音にも影響があり、中央部を少しだけ肉厚にしたことで試作のスリムシェープと比較して、低音の出方も変化がありました。巻き弦をゴンゴン攻めるヘヴィリフも重厚に刻むことに繋がります。

FRTのオーバーホール

こんにちは。

お客様ご依頼の「Floyd Roseオーバーホール」

FRTは見ての通り、多くのパーツで構成されているため、使い込んでいくうちに稼働が鈍くなる部分や、消耗する部材が出てきます。

 

インサートブロックやアームの交換は一般的ですが、それ以外の部分も10年、20年近くなるものは老朽化が目視で分かります。

中には「分解&組み直し」で調子よくなるものもありますが、年月経ったらメインの部品を中心にオーバーホールすると良いです。

と言うワケで、パーツも揃いまして「作業開始」

ユニットごと交換..と言うのも選択肢としてアリですが(その方が作業は楽ですが..)、消耗や老朽箇所を明らかに断定できる場合、部材交換で対処した方がコストは抑えられます。

分解開始。

後ろからみると、フィンガースプリング(板バネ)がヘタっているのがよく分かります。

分解し、稼働、摺動部分をしっかり清掃、

(多くの劣化はホコリなどのゴミが詰まる、汗によるサビが原因。)

既存で残すパーツも、これから取り付ける新品のパーツも稼働部分に少し注油して準備。

組み立て完了。

今回は、台座とサスティーンブロック以外の殆どのパーツを新品交換。フレッシュになりました。

 

..ここからが長い作業。
ギター本体へ戻す作業に入り、セットアップをします。