AXE-FX3 MKII TURBO「FC-6MKII」|システム製作記「その3(完)・完成編」

当店では『FRACTAL AUDIO SYSTEMのシステム製作一式納品』を実施中。本体、足元のペダルボード(FC-6or12)まで一式でセットアップ、本体のエディティングとSystem設定まで行い、お客様は「電源ON!で直ぐに使える快適さ」まで製作中(持ち込みはお受けしていません。)

過去製作事例などもございますので詳しくは特設ページをご覧ください。

いよいよ「完成編」

3TBの本体ディスプレイ(IPS)は綺麗ですね。クッキリしてます。

前回からの続きで、配線周りまで一通り完成したシステムは、MacPCと接続してedit作業を行います。PC上では音作りとなるプリセット構築や3TURBO特権のFullresIRを含めた全体のサウンドデザインを行います。
また、本体を使いやすくするためいくつかのsystem設定の変更を母艦(本体上)で行い、足元のコントローラーとEXPペダルの同期設定及びテストを行います。

この作業時間が一番長い。数日に分けて行います。

(ラックシステムの時代に比べたら遥かに楽になりました。ラックの頃はケーブル繋いで「あれ!音出ない!」とか「なんだこのノイズは..」とか、あまり思い出したくない思い出。)

さて、当店では遠方のお客様からのご依頼がほとんど(通販)のため、お送りして接続し、ここを押して、即使える、そこまでしっかり準備していきます。もしかしたら、当店の一式コースで購入くださったお客様は本体のマニュアル読んでないかも..ってくらいに手取り足取りで行きます!

「ここと、ここを、これで繋いでください。」とわかりやすくマークし、また、「書面」でもガイドを作ってお渡ししています(*1)。

(*1)= 使い方ガイド:実際にはお客様ごとに異なるので、ガイドの執筆時間も相当なものですが、私としては店舗で声で説明していることと、文字で伝えることは同じだと思うので、手間には感じてません。というか、昔からラックやペダルボード、特にMIDIが絡むものには過去にも同じようにやってきてますので、FRACTALになってもやることは一緒。変わってません。

今回「純正ラックケース」で納品。ロゴ入りなのでテンション高まりますね。

ボードもしっかり組みました。

2つの「EXP」は、

右:【WAH】ブロック用
左:【VOL】ブロック用
WAHは、踏み込んで自動ON(逆はOFF)になり、スピード調節もedit。
VOLはPost Volで動作し、minimumでTUNERが自動起動する仕組みに。

使用中トラブルのないように、配線もしっかりと、ガッチリと。

ボードはCAJ(Custom Audio Japan)に依頼し特注サイズで作ってもらったもの。機材寸法に合わせているのでピッタリです。見た目もカッコ良いですね。

小話 何度か書いてますが、ボードはケチらない方がいいです。トータルの価格で見たらそこへ来て差額の割合は少しですし、ハイグレードなシステム組むなら強度や高さ(深さ)内部のクッションやハンドルなど価格相応に作られたプロ用のケース「CAJ」一択でお勧めしています。

システム全容紹介。

今回はパワードモニター(L,R)まで一式の『フルシステム』でご依頼いただきました。3TB特権となるFullResIRの超高解像度&ハイレスポンスIRは、他機種でもロードはできますが、フルサポートしているのはフラッグシップ「3TB」。IRデータ以外にも、単純にAMPブロックはハイレスポンス化し、空間系エフェクトの広がりやきめ細かさ、残響はFullresIRと組み合わせるとその余韻まで美しく進化しているのが「3Turbo」の特徴。

これらポテンシャルを引き出すために、パワードモニターは「Adam Audio」の新モデル「A7V」をチョイス。最低限ギターの低音部、特に巻弦側の再生をブレなく行うにはこの口径は最低条件。
暮らしの変化に伴い、ご家庭で大音量を出すことが難しくなっている時代ですが、今回のシステムデザインを例にすると、小音量でも臨場感あるサウンドでFRACTALを楽しめます。イメージ的にはTVの音量くらいでもギターサウンドを楽しめますし、反対に音量をかなり上げることもできます。本来はパーソナルPAとして作られている物ですので、音量と音圧には十分な余裕が感じられます。

(A7Vについてはまた別の機会に詳しく書きます。)

当店ではとにかく「パッと繋いですぐに使える」状態でお渡しできるように作っています。お客様は届いたものを箱を開け、ケーブルを繋いで、ガイド通りに使い始めれば目の前にリアルアンプシステムサウンドが即広がります。オリジナルプリセット(EXCEL PRESET)を数パターン入れて販売しているため、FRACTALのもつ基本機能と、従来のラックシステムで構築していたシステムノウハウ、そして最新のIRデータなど、ほぼほぼFRACTALのパワーを引き出すことを即実践レベルでお使いいただくことができます。

これまでにも記事で紹介してますが、ファクトリーパッチはカタログ要素が強く、ギターシステムとして作り上げていくには少し物足りない。工夫とエディットを駆使するとよりよいサウンド、作りやすいシステム構築ができます。購入いただいたお客様の多くが「なかなか自分じゃここまでやらないよな、」と仰っていることから、どうせ買うならちゃんとしたショップで、と手前味噌ながらお声かけしていただければ幸いです。

使用機器・費用。

  • AXE-FX3 TURBO(3TB)本体
  • 純正ラックケース
  • FC-6MK II
  • EV-1 (以上FRACTAL AUDIO SYSTEMS)
  • SOURCE AUDIO EXP
  • CAJ 特注システムボード
  • AdamAudio A7Vペア
  • XLR,TRSケーブル等配線部材一式
  • システムデザイン、構築、製作工賃、送料一式

合計 ¥1,100,000(税込)
*2023.12月末時点の価格。

誰にとっても人生は有限。楽しみの時間をより楽しいものへサポートいたします。詳細は下記の特設ページをご覧ください。

AXE-FX3 MKII TURBO「FC-6MKII」|システム製作記(その2・製作編)

当店では『FRACTAL AUDIO SYSTEMのシステム製作一式納品』を実施中。本体、足元のペダルボード(FC-6or12)まで一式でセットアップ、本体のエディティングとSystem設定まで行い、お客様は「電源ON!で直ぐに使える快適さ」まで製作中(持ち込みはお受けしていません。)

過去製作事例などもございますので詳しくは特設ページをご覧ください。
前回までの話。
→ その1・下準備編。

今回は「製作編」

前回、下準備した2台のEXPを、ボードに固定。固定には自動車部品の卸業者から購入した業務用の強力なマジックテープを使います。

ここで、よくお客さんの自作ボードで広い面貼りしているものを見かけますが、強力なテープ素材のものなら「下駄」程度で十分貼りつきます。脱脂(しない場合もある)して貼り付け、このまま24時間以上放置。密着性が高まります。

EXPペダルの配線に入ります。このところTRSは既製品は使わず、長さを合わせて製作しています。

音質には関係がない部分ですが、ケーブルの取り回しや、プラグの抜けにくさ、誤作動などのトラブルを起こさないようにケーブルはしっかりと作り、取り回しを仮止めして確認します。

続いて配線を部材固定したいところですが、動かないといけませんので..一旦、母艦に接続して動作確認します。

FC-6「MKII」ですので、表示が大きいですね。見やすいです。FC-6には1本のXLRケーブルで電源供給され、チューナーの表示もできます(要EDIT)。

必要なEDIT項目を忘れないように付箋にメモしています..

ついでに、ペダルキャリブレーションや、必要な設定を母艦本体で行います。
=PCではできない項目だから。

一通りの動作検証OKを確認し、

配線部材を使ってケーブル類の固定と、取り回しを行います。

ピタッと。綺麗に。

これでボードは完成。

いよいよ、母艦へ接続し本格的なエディットに入ります。

「養生」も欠かさず慎重に!

さて、ここからが一番長い作業。

→その3(完成編)はこちら。