フレットエッジ(ROUNDED Fret Edges.)

このところ雨続きで結局、梅雨明けしてなかったのかも。

6月下旬の猛暑から、雨続きでいきなり涼しくなったり、蒸したりの繰り返して、普段よりネックも動きやすい。

ギターの避暑地?

当店は日陰立地で、店内は湿度管理、送風をしているためギターにとって快適な場所。この時期はしばらく預かっているギターもあります。オーナー様にとってギターの別荘のような存在となっています。

お客様のEXTREME-RXもピットイン中。

EXTREME-RX「SPEC-A」の調整中。
夏はネックが動きやすい時期。夏を越えれば戻る?と言う考えもありますが、様子見の重ねはあまりお勧めしません。逆反り(または順反り)放置でネックそのものを悪い補正=クセをつける恐れがあるため、長い目で見て、その都度調整することをお勧めします。EXTREMEの場合はネックを外さずに調整できる(ホイルナット方式)ため、異常を感じたら簡単に調整可能。
目安は:逆反りすると音が詰まる出なくなる、順反りするとやたら弾きにくいギターになる。

今日はタイトルにある小話で、

ROUNDED Fret Edges.

RX以降、フレットエッジの仕上げ方法、仕上がり形状が進化しました。一般的に球面処理と呼ばれます。
EXTREME-RXでは、この「形状」についてBlack Cloudさん(製作パートナー)と幾度も打ち合わせを行い、形状のテストを実施しました。
手に痛くなく、優しい手触りで、
一番重視したのは弦落ちしそう感の軽減。RXのフレットエッジは丸エッジしつつも、縦方向を少し残す形状にしたことで、演奏中に「落ちそう..」と言う心的な感覚を軽減します。

Steve Lukatherみたいに弾いても大丈夫。です。

SPEC-E「製作レポートその2」

EXTREME-RX「SPEC-E」

カスタムメイドギター「EXTREME-RX」の新モデルは、Bent Top+Recessを組み合わせた「エクストラモデル」。RXの最上位機種です。

良いものを作るには時間がかかります。
Top材、リセス加工や、Floyd搭載は初めてのため、ボディ、ネックは一からデザインし、新設計。形はRXディンキーSTと同じですが、僅かに外周のヘリの角度も変更したり、デザインから加工前テストに至るまで時間がかかりました。2号機以降はスピーディになるでしょう。

RX SPEC-E「1号機」製作中!

組み立てを担当するBlack Cloud Guitar Products柳澤さんです。
ネジ1本の締め付けに対しても集中・・。今、話しかけちゃダメです。

 

裏側をお披露目。

ネックは「ローストメープル」Black Cloud独自ルートで入手するローストメープル材は従来よりも色合い明るめ、フィーリング、トーンに「優しいトーン」「柔らかいトーン」とユーザー様から好評です。
ボディカラーとの調和も良いですね。

Back材は「フィジーマホガニー」ハイエンドギターブランドでは近年ホンジュラスマホガニーに代わる材料として使用される同じく上級木材。
今回偶然的にも比較的軽めな木材が入手できました。EXTREMEはピックガードの有無に関係なく「裏ザグリ」にしているため、更に軽めな総重量に仕上がります。

ノイズ対策。キャビティ内は全てシールディングペイントを塗布。入念なノイズ対策を施すことで、クリアーなトーン、近年のデジタルDSP系アンプモデラー使用時においても空間系エフェクト(リバーブやコーラス、ディレイ)を組み合わせた際に、パッシブらしいピュアなニュアンスもそのままに、低ノイズの透明感ある音でお使いいただけます。

 

まもなく完成します。