Roasted Maple Neckってどんなもの?

特殊加工を施した「ローストメイプル」ネック

「RX」以降のローストメープルネックは変わりました。EXTREME-RXは、地元製造パートナーBlack Cloud独自ルートで入手するローストネック材を使用(※1)。
(※1)輸入木材

旧製品(EXTREME-HYPER)に比べ、まず「色」が違うのが特徴。旧製品より濃くない色、この見た目から直ぐに判別ができるくらい。
塗装前の状態においてもその質感、手触りにも違いがあります。適度に乾いた感触、感覚的な物ではありますが、持った感触、触った感触は、普通のメープルネック材と異なるドライな感触があります。

RX以降のローストネックは「フィーリング」「音」の2つ面で高い評価になりました。
柔らかいタッチ、ニュアンスの感覚。
押し弦のニュアンスで軽めのコンプレッションがかかったようなアタック感。「トーンの粒が揃いやすい」とか、「クリーントーンが耳に優しいですね」と言ったご感想も頂戴しています。
大きく見て、これらのトーン、ニュアンスの特徴から、「長年弾き込んだギターのようだ」を新品時から体感できる理由のひとつなのだと思います。

「薄茶色」の視覚的効果もあると思います。茶色はどこか温かみある雰囲気感じられますからね。

無処理である普通のメイプルネックと比べて良し悪しではなく、ギター全体から作られる音やニュアンス、プレーヤー(お客様)に喜んでもらうには何をすればいいのか、これら全体像を描いてチョイスしています。
これまでの製品づくりにおいて、(トーン・ニュアンスを)ハッキリ・クッキリ路線で行くなら「普通のメイプルネック」のほうが良い結果を出しています。

それから、ネックが「反る、反らない」についてはあまり大きな違いはなさそうです。ローストでも反る時は反りますので、適時ネックコンディションチェックと、その都度調整することをお勧めしています。

現在製作中の「ローストメイプルネック」を使用したRX。ヘッド表面のみグロス仕上げ。

フレットエッジ(ROUNDED Fret Edges.)

このところ雨続きで結局、梅雨明けしてなかったのかも。

6月下旬の猛暑から、雨続きでいきなり涼しくなったり、蒸したりの繰り返して、普段よりネックも動きやすい。

ギターの避暑地?

当店は日陰立地で、店内は湿度管理、送風をしているためギターにとって快適な場所。この時期はしばらく預かっているギターもあります。オーナー様にとってギターの別荘のような存在となっています。

お客様のEXTREME-RXもピットイン中。

EXTREME-RX「SPEC-A」の調整中。
夏はネックが動きやすい時期。夏を越えれば戻る?と言う考えもありますが、様子見の重ねはあまりお勧めしません。逆反り(または順反り)放置でネックそのものを悪い補正=クセをつける恐れがあるため、長い目で見て、その都度調整することをお勧めします。EXTREMEの場合はネックを外さずに調整できる(ホイルナット方式)ため、異常を感じたら簡単に調整可能。
目安は:逆反りすると音が詰まる出なくなる、順反りするとやたら弾きにくいギターになる。

今日はタイトルにある小話で、

ROUNDED Fret Edges.

RX以降、フレットエッジの仕上げ方法、仕上がり形状が進化しました。一般的に球面処理と呼ばれます。
EXTREME-RXでは、この「形状」についてBlack Cloudさん(製作パートナー)と幾度も打ち合わせを行い、形状のテストを実施しました。
手に痛くなく、優しい手触りで、
一番重視したのは弦落ちしそう感の軽減。RXのフレットエッジは丸エッジしつつも、縦方向を少し残す形状にしたことで、演奏中に「落ちそう..」と言う心的な感覚を軽減します。

Steve Lukatherみたいに弾いても大丈夫。です。