名盤紹介|一枚で色々楽しめるシリーズ。

名盤紹介。フュージョン/AORファンに送る「一枚で色々楽しめるアルバムシリーズ。」

Richard Tee | THE BOTTOM LINE

Apple Musicにリチャード・ティー作品はなかった気がしましたが、最近本アルバムが上がってきました。

リチャード・ティーのやさしいタッチとサウンド。心落ち着きますね。

本作はとてもいい。その上「おいしい」。何がって、ベースは「Marcus Miller」「Will Lee」ドラムには、「Steve Gadd」「Dave Weckl」の大御所リズムコンビネーションが1枚で楽しめる。(ギターはジョン・トロペイ)

86年作品ですが、この頃のマーカスのフレーズ、サウンドは後に多くのベーシストが影響受けるどころか「真似た」。当時はこういった「ギラっとした音」は斬新で、どうやって作るのかの試行錯誤時代。今みたいにyoutubeでパッとは判明しない。
Will Leeもいいですね、この「ピタッと」張り付くビート。ドラムとのコンビネーションも楽しめる。

(The Gadd Gangも聴きたくなった。Apple Musicでは見つかりません。)

浜田麻里|In The Precious Age(Remaster)

分類的には「ヘビーメタル」になりますが、内容的にはフュージョン/AORファンが楽しめる一枚。

とにかく豪華。LAの大御所、そしてTOTOのメンバーがそのまま参加している曲も。特にギターは注目。この1枚で「Mike Landau」「Dann Huff」の若き頃のプレイ、ギラギラの「ラック・サウンド」が楽しめる。マイク・ランドウについては、#1なんか正しくそれで、そうだよこれがランドウだよ!って共感する方、あなた様はこっち寄り(当店寄り)の方です。やっぱり、歌モノのバックでクリーン〜ディストーションと多彩なサウンドが切り替わり楽曲に彩りや厚みをつけていく、これこそが「マイク・ランドウ」だと思う。近年のスタイルとは異なる若き頃のマイクさんを楽しんでみてください。

そして、次曲はDann Huffが登場。と、言うか、もうGIANTそのまんまですね。このどっしりとしたリフ、伸びやかなリードトーン。絶妙なタメ、揺らしが「ダン・ハフ節」と言える醍醐味。

そして#3「999」で悶絶。マイク・ポーカロ(Bass)上手すぎ。音符が長く感じられるんですよね。そして、ドラムはもちろんジェフ・ポーカロ。

作品自体は1987年。私(店主)中学生..です。あの頃はこう言った豪華な作品を普通に作れる時代だったんだな。それだけ日本は豊かな国だったのだなと。今は・・。

そういえば、高校時代にクラスメートから「おい!浜田麻里バンドのギターの人メチャクチャ上手いぞ!!」と言われビデオを見せてもらい衝撃的だった。「うわ!ホントだ。すげー。うめー!」って、それが増崎さんだったと言う。

 

プログレッシブ・ロック入門|名盤紹介

先週までの自宅療養中、寝てることしかすることがありませんでしたが(起きていられない)、その分、音楽を聞く時間だけはいつも以上にあった。

プログレッシブ・ロック

たまに、何かのきっかけで、「僕もプログレ聴きますよ!」と言われることがある。”も”ってことは、私、前にそんなこと(プログレ好きって)言ったことあったっけなー、どっかに書いたかなー、書いたことがあるんだろうな。

続けて「ドリームシアターとか最高っすよね!」と言われると、そうか、ドリームシアターもプログレに分類されるのか、どうなんだ?..と思って話を聞いている。中には、どう聞いても「それ、フュージョンじゃね?」みたいな話題が飛び出してくることも。

プログレッシブロック。この概念って難しい。「これ」って言う定義がある訳でもない。いや、自由それこそがプログレと言えるのかもしれない。

私がプログレの識者として一目を置いているのが、情報番組の元司会者でお馴染みの小倉智昭さんで、小倉さんのプログレ考、解説はわかりやすく、大変多くの知識をお持ちである。できれば1冊本を出して欲しいくらい。その小倉さんが以前メディアで語っていた「ジャンルの枠にはめることなく、とにかく色んな音楽を取り入れて新しいことをやってみよう!と生まれた音楽がプログレッシブロック。」この紹介を聞いた時、その通りだ!と膝を打った。

プログレはテクニック自慢をする音楽では決してないのだが、再現しようとするのは難しいし、時間的に長い楽曲が多かったり、聴く人によっては重苦しく感じる音楽が「プログレ」であるようですが、抽象度を上げて聴いてみれば、そこには壮大で、なおかつイージーな世界観が広がっていく音楽。
そんなことから「プログレ=絵・音楽」と例える人もいる。CAMELやyesをジャケット見ながら聴くと感動で泣けてくる。という話もよくわかる。

本題に。いきなり、Pink Floydだのってところから入るととたんに間口狭まるので、、RUSHも、Asiaもいっぱい書きたいことは山のようにありますが、
今回は「入門」と言うのだから、ごく入りやすい間口として名盤を紹介。

FENCE OF DEFENSE

私的プログレッシブ・ロックと言ったら、「FENCE OF DEFENCE(日本のバンド)」が欠かせない。一般的にはハードロックバンドとして知られているようですが、ベースとなっているのは往年のプログレッシブロック。お客様にもよくお勧めすることがある。
今時だと、「フェンス・オブ・ディフェンス」と言っても知る人が少なくなった。日本の実力派ミュージシャンが結集したそれはそれはカッコいいバンドなのですよ!

経歴解説はwikiなど読んでくだされば明解なので割愛しますが、数多くリリースされたアルバムは、時代ごとにエッセンスが異なる。ハードロック(当時NEOハードロックとか呼ばれた)基調から、ポップ路線(GENESISなどに影響を受けたと思われる)まで多彩。
その中でも、お気に入りを絞るのは本当に悩ましいんですが(全部良いので)、Apple Musicで聴ける範囲で紹介するなら、


FENCE OF DEFENSE 「II」すんなり聴きやすい。プログレ初心者も安心の一枚。


FENCE OF DEFENSE「Primitive New Essence」
こちらは実質の最新作。これまでの集大成と言える「壮大」な音楽が広がる。


フェンスは多くのアルバムで1曲目はインストと決まっている。じっくりと、全体を通じたアルバム1枚で聴き切る世界観は常に1曲目のインストから始まる。

この辺を「入り口」にプログレの世界へ入って行きましょう。世の中にはまだまだ色んな音楽あります。

そして、

私個人的にですが、FENCE OF DEFENSEのドラマー「山田亘(わたる)」さんが大好きなのである。アイドルドラマー3人を問われれば、必ず山田亘さんの名前を挙げる。

その山田わたるさんのソロプロジェクト「TARUZ」もお勧めです。フェンスとはまた違ったプログレの世界観が広がります。

聴いてみてください。それではまた!