FRACTAL AUDIO SYSTEMS AXE-FX3 MKII TURBO|システム製作記「その4・完成編」

前回記事その3

その4:システム完成編(後半にお客様コメント掲載)

完成 今回のご依頼は「AXE-FX III MKII TURBO(以下3TB)」と「CAE 3+SE」を同時使用するシステム。MIDIスイッチングが関係する都合上、コントローラーはSW数の多いFC-12を現実的にチョイス。2つのEXPはpost vol, WAHブロックで機能させます。

ギター入力を2系統に分けることはできないため、あくまで「3+SEを使う時」と、「3TBのみ単体で使用」と2パターンの使用方法を実現。3+SE(実機)を使う時は3TBはエフェクターとして機能させます。

3TB単体で使う場合には当然にしてFRACTALをフル機能で使用します。

実際のところ、3+SEは今後酷使はしたくない=壊れたら困るかもしれないから。
「使用頻度はできるだけ下げて行きたい(そうして欲しい)」とお客様と事前に話し合い、3+SEはここぞ!の時に出番として、普段は3TB内のアンプモデルを活用しましょうと。

ここまでの構築の流れは前回記事などをご参考いただくとして、

MIDI 併用

「FRACTALでMIDI動かすのってどうやったっけ??」思い出しながら進めて行きます。

時代ですね。今時MIDIの知識って要るのか?..と思うくらい。ペダルボードのスイッチングシステムくらいじゃないですかね。やらないと忘れてしまいます。

知識を掘り起こしながら進めて行くのでした。

アンプモデリングのCH割当ではなく「実機3+SE」を操作。

FC-12からは母艦の「3TB」を経由して、3+SEのCH切替を行います。そのためには現実的に「SWが常時4つ欲しい」ので、このシステム場合はFC-12でなければ不便になってしまったことでしょう。

2つのEXPは、post vol, WAHブロックの操作に使います。この辺のセットアップは有料の構築サービスで承っています。

プリセットを構築。3TBの場合はFlullResIRをフルサポートしている機種のため、CABブロックは全てFRIRを使って構築していきます。

もちろんステレオ!!
近年はヴィンテージ思考サウンド・モノラル回帰のようですが、当店ではHi-Fi路線もやめません!ディレイが左右にバンバン振れて、コーラス/ディチューン揺らしもやめません!

最終的にはお客様がどんな音出したいかでいいと思います。時代に合わせるのではなく。

しかしながら..きちんと「コンボアンプとペダルエフェクターでモノラル」を再現した今時サウンドのプリセットも構築してあります。

お客様よりご感想を頂戴いたしました。

お客様 今回「AXE-FX III」 「AXE-FX III MKII TURBOに」本体を入れ替え、システム変更まで一式で依頼させていただきました。

合わせてSound作りも一から見直していただき、想像以上の仕上がりに驚きを隠せませんでした。

初期型のAXE-FX IIIのSoundを初めて聞いたときもすごいなー。。。って思ってこれ以上の物は中々出てこないと思いきや「MK II TURBO」が出て、

そんなに変わらないんじゃないか?と先入観も持っていましたが、

AXE-FX III MKII TURBOは別物で、とにかく空間系は、言葉で表現が難しいですが、美しく、奥深く、クリスタルクリーンな感じで、安曇野の清流って感じです。

「実機の3+SE」からの出音と「TURBOのモデリング3+SE」の出音が、ほぼ区別がつかないシュミレートにも驚きで、これで3+SEが万が一何かあっても、大丈夫です。

最後に3+SEのDirty SoundにTURBOのクリスタルクリーンにDetuneは、やめられませんね。。。気持ち良すぎて。。。テクノロジーの進化は続くんですね。

(S様より)

お買い上げ、ご依頼ありがとうございます!

参考価格。

*各種設定及び、製作構築費用は別途頂戴しております。
費用 システム構築における参考価格 ¥88,000-
こちらのシステムを参考に、システム構築コースにおける費用はおおよそ¥55,000〜88,000頂戴しております。この金額で「パッと繋いで直ぐ使える状態」と言う事です。
製作工賃、各種system設定、プリセット構築EDIT作業が含まれます。

「FRACTALのことで」よくお問い合わせをいただくことですが、

1現行において「EXCEL PRESET(オリジナルパッチ)をインストールした状態」でのみ販売中です。+9,900円。

2その上で、「EXPを使いたい」「FC-12/6の構築を」はご依頼内容に合わせた費用を別途頂戴しております。+5,500円〜各種。

3お持ち込みでのご依頼はお受けしておりません。

↓FRACTAL AUDIO SYSTEMS 特設ページ↓

 

FRACTAL AUDIO SYSTEMS AXE-FX3 MKII TURBO|システム製作記「その3・3+SEに迫れるか編」

前回記事その2

前回の続き。

エディットを開始。

毎回書いてますが、FRACTAL本体のエディット=音作りは本体のみでもできなくはないですが、PC使った方がはるかに楽。公式フリーアプリのAXE-EDITを使います。
PCはWindowsでもMacでもどちらも動くものは同じ。PCのOSはどちらでもいいです。最近ではパソコン持ってない方も増えてますが、動作条件に合えば安価なPCでもエディタ自体は動きますので1台もっていれば重宝するでしょう。実際「FRACTALのためにPC買った」方もいらっしゃいます。

3 MKII TURBOの利点。

ラックタイプの「AXE-FXIII MKII TURBO」(名前が長いので以下3TBと書きます)は、機能面と最も値段が高いモデルと言うワケではなく、性能も「音」も違います。使える(搭載される)ブロックも異なるうえ、単純に【AMP】【CAB】配置だけで音の違いが体感できます。

解像度とスピードが飛躍的に進化しているために、レスポンスはより自然になる分「弾いている感触がダイレクトに実感」できるダイレクト感の向上と、音像の枠を超えたリアリティある音全体の滑らかさや解像度はリアルアンプサウンドを更に進化させたものとして体感できます。CABエミュレーションのFullResIRは3TBがそのフル解像度に対応しています。本来空間から得られる音の余韻や奥行き感は3TBユーザーの特権。

3TBを買い替えで購入された方は始め「初期型(無印)でも十分だけど」と皆さん仰ります。最初は。

さて、

今回のシステム製作で「より実感が高まった」こと。

「AXE-FX3 MKII TURBO」と「CAE 3+SE」とA/B比較。

それは、これで(3TB)本物の3+SEにもっと近づけるようになったな。と実感できたこと。

FRACTALには初期のULTRAからAMPブロックに「3+SE」が搭載されています。再現度は高く、「AXE-FX II」以降は特に迫る勢いで、「AXE-FX III」で十分な満足度となり、これを超えることもないだろうと思っておりましたが、

今回このように「本物(CAE)」と「FRACTAL 3TB【AMP 3+SE】」をA/B比較をしながらエディットを進めると、FRACTALってよくできてるなと色々気づく点が。

3TBでデフォルトで鳴らしていると、あまり気付きにくかったのですが、基本的にFRACTALでは内部のパラメーターの動きや、Levelの変化も忠実に再現されていることがよく分かります。詳細書き始めると長くなるので割愛しますが、3+SEの特性を理解した上で、3TB側をエディットしてあげると、より本物に近くなる。(ちょっとの工夫で、おお!こうなるか!と。)
なおかつ、3TBのスピードと解像度が加わることでもっと本物に迫る音作りが実現できる。

CH3の「あの歪みのキメ細かさ」も、3TBは実感高まりますね。解像度とスピード、大事です。

比べてみて、強いての欲を言えば、実機のノイズ、ハイの「僅かなジー」が加われば完璧かな..くらいに近づけます。意図的にFRACTALで再現できれば面白いかも(無演奏時にしか体験できませんけど)。でもそんなマニアックな人いないか。

 

次回へ続く。

 

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