システム製作記|ミニ・ペダルボード

FRACTALのシステム製作以外にも、従来よりペダルボードの製作も実施しています。

基本的に100%のお持ち込みの依頼はお断りしておりますが、何かのついでに持ち込み品を混ぜた構築は実施してます。その辺はお客様とのお付き合いの経過もありますし、ケースバイケースで行ってます。

今回のご依頼は、おうちで「使ってなかったペダルを鳴らしてみたい」趣旨からミニボードを製作。
「使いたい時にパッと取り出して、使わない時は部屋の隅に収納できるように」とのご依頼でボード類をコーディネート。

早速作業開始。

懐かしいエフェクターがありますね。実は新品のまま未使用(!)でした。

 

仕事の合間に手を入れて2日間で完了。集中作業なら2時間掛からないと思う。

パワーサプライ。上部に固定できそうでしたが、底部に入りそうでしたので、底部へ固定。上面にはスペースを残しておきたい理由もありました。

途中の写真は撮り忘れまして、、

左側は次なるエフェクターの待機スペース。

完成。

New ケーブルは、CAJの「Newパッチケーブル(CAJ/KLOTZ/KMMKを使用。半田付けされた既製品です。小型プラグでスペースの有効化、配線も柔軟で取り回しが良いです。こういった「すのこ型ボード」の隙間に入れやすく綺麗に収まります。音も良いですね。この短さで音を語るのは通常難しいですが、音の落ち着き感=暴れ感がないケーブルです。半田付けは熟練の職人による「手ハンダ製」とのこと。ソルダーレスも便利ですが、半田付けケーブルは安心感も違いますね。

Tips 余談ですが、ソルダーレスケーブルに限らず、パッチケーブルをとんでもなく短く作って繋いでいるボードを見かけることがあります。電線の様に宙に浮いているパツパツしたものも。あまりにパツパツしているとプラグ(エフェクター側の端子含む)への負担もありますし、接触不良のトラブルも起きやすくなります。ある程度「たわむ」のが理想です。多少長い分には収納や結束で工夫すれば短すぎる物に比べればよいでしょう。

解説。

ボードの左端はいずれもう一台置きたくなるためにスペースを確保しておき、収納時に元電源(アダプター)を乗せて、このまま「ハードケース」に収めるシステムボートとしました。使わない時はハードケースで部屋の片隅に収納ができます。

チューナーのほか、歪みペダルが3台。右から順に歪みの量が多くなっていく性質で分かりやすい使い分けができます。

ペダルボードはご自身で作るを楽しむのも良いと思います。

そのうえで当店では「お客様が直ぐに使える状態にして差しあげること」当初からブレずにずっとやって来ていることです。時間をお金で買う意味において、お客様は使う時間に集中的に有効に楽しんでいただくことができます。

デジタル機器主流のなか、ペダルエフェクターは独特。ツマミ操作で音を変える感覚はギターキッズ時代を思い返すノスタルジックの面もありますね。

このようなこともやっておりますので、ご相談ください。

FRACTAL AUDIO SYSTEMS AXE-FX3 MKII TURBO|システム製作記「その2・普段書かない作業」

前回の記事(その1)

続き。

たまにはネタとして、

普段あまり書いてない作業内容「ラック収納」について。今回、純正ラックケースへの収納もご依頼いただいておりますので(前回の母艦下準備をした後)本格エディット作業前に実施。

純正ケース使用。ピッタリサイズで設計されています。

そのため、本体固定作業は「奥蓋を装着した状態」で行います。

奥行きピッタリサイズのため、背面端子類を擦らないためです。

上下の位置と左右に遊びがあるので均等に合わせて、

ネジ留め。

養生はしましょう。ラック全盛期、昔の同僚が「ドライバーコン!」の事故例ありを思い出す..
この程度のことでも軽視できないので、養生はしましょう。依頼の時点で既にお客様の所有物。大事に扱いたいものです。

よくある質問で、「ワッシャーは使うか?」と聞かれます。私の場合、付属の物をそのまま使います。ない場合は社外品(汎用)を使ってますが、それ自体に過信はしてません。単なる傷防止策のような気がします。
ラックシステム全盛期はGND目的で必要有無を考えるとかありましたが、FRACTAL以降はネジ傷保護の用途です。樹脂が噛むと言うより、むしろ運搬中遊びが出来る懸念もありますから適時増し締めでいいかと思います。

たまに、お客様の機材を預かると、思いっきり締めてあって緩められないくらいに締め込んであるものがあります。めり込むくらい。ネジ穴と本体パネルにかえって負担になるので気をつけましょう。私の場合、止まるところまで締め込みます。キュっと留まったらそれ以上締め付けない。神経質にはならない程度。

しっかり固定したら、表蓋をして、裏側の点検。しっかり留まってますね。

逆さま状態は機材にいいことはないので短時間で済ませます。ついでに、端子のマーキングと、使用しない端子へキャップをして完了(写真)。これをやっておけば未使用端子のホコリの侵入と誤挿入を防ぎ、同時にセッティングの円滑化になります。

ここでもよく「保管時のラックの向き」を聞かれることがあります。平置きが一番理想ですが、運搬時や保管時のスペース上、立てる必要があるときは、前面が上になるようにします。
取手が横なので横にしたいでしょうけど、一時的以外はあまりお勧めしません。
以前エンジニアから、平置きか正面置きが「内部冷却ファンやボード類が正しい位置に居てくれる」と聞いたことがあります。平置き以外はあくまで一時的な向きかと思います。

製品自体もFRACTAL社では平置き状態で梱包されています。

ここから長丁場。MacPCに繋いで本格的なエディット作業に入ります。

次回へ続く。

 

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