システム製作記「FM3」| テクニカルサービス

省スペースで使えるアンプモデラーの中で最も高性能を位置するのが「FM3」です。フラッグシップモデルのAXE3MKIIに比べて簡素化されている部分もございますが、基本的な部分、FRACTALのスピリットを十分体感できる機種。

よくあるお問い合せに「同クラスのライバル機とされる機器との比較」について聞かれることがあります。基本的に言えることは、内臓しているエフェクター、アンプブロックなどが「使えるかどうか」なんですよね。それは、種類が豊富なのはいいことですし、エディット項目がどこまであるか、現実的に何階層もあるエディットは使い切らないにしても基本項目だけでどのくらいの使いやすさを持っているか、そして「音」はどうなのか、結局のところ使える音であるのかどうなのか、そのほかにも機能面に関係するsysytem設定がどこまでできるのか、ルーティングの方式も考えて設計されているかどうかもです。ファームウェアの更新頻度はどうか(バグの対応)も、エディティングアプリの使いやすさも、
これらを総合的に見て、お勧めできるのがFRACTAL AUDIO SYSTEMSです。

音質面はレガシーと呼ばれる機材の延長線に進化と共にあり、過去にH3000やPCM,SRVといったエフェクターの使い方やエディット方式、これらの操作性も含め、アンプブロックの再現性の高さと、これらの組み合わせ(ルーティング)の概念は旧来の「ケーブルを繋ぐ考え」をそのまま投入できる設計になっています。私(店主)が使うためにも操作性が優れ、音作り(エディット)も素早く取り組めることは、お客様サポートの円滑化にもつながりますし、構築まで行い「システム一式」で納品した後のお客様の喜びも高いものとなっています。

松竹梅のようですが、最高峰にAXE3MKIIがあり、20万円前後のお手頃価格で高機能をお手にできるのが「FM3」です。

現在本体のみ販売においても、オリジナルプリセットEXCEL PRESETを実質無料でインストール販売中(今後は有償対応になります)。

FM3システム制作事例集

ボードまで一式の案件ではなく、主に「ご自宅使用」のご依頼。EXPペダルを同時購入いただきセットアップまで構築。
EXPペダルは現実的に「EV-1」の一択。BOSS等も使うことはできますが、超リニアに動くカーブ、数値が1刻みで確実に動く感覚の本体との相性、足に吸い付くような踏み込む感触は一度体感すると手放せなくなります。

今回、EV-1は(同時インストールする)EXCEL PRESET内【VOL1】ブロック(post vol)で使用します。
EXPペダルたただ繋いで使用することはできないため、キャリブレーション(学習)、SOURCE設定や、最近のFWで正式対応となったon heel down pedalの設定も同時に行うことで利便性もアップします。これらの一連の流れまでエディットしてプリセットの動作テストを経て納品します。

参考価格: 今回、ボード制作は含まれないため、セットアップ費として「+5500円(税込)」頂戴いたしました。

システム製作記 | AXE-FXIII MKII (2021.3.27)

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配線作業も完了し、ここからは実際にAXE3 MKII本体へ接続してエディティング作業に入ります。

ボードを設置。今回、FRACTALのシステムとしては大きめのボードサイズですが、昔々懐かしのRSB-18の時代を考えれば..「十分スリム」ですね。

ちょっとした裏側の話..「しっかり養生」
システム制作時に最も気をつけているのがこれです。本体はもちろん、ボード、ケースには傷が付かないように養生(保護)が欠かせません。土足のままスイッチを踏むなんて御法度モノ。SWは指操作もしくは綺麗なスリッパに履きかえて操作しています。..実はここが結構神経使う部分。

XLRケーブルでAXE3 MKIIに接続し、エディットに入ります。

前もってお客様からの要望もお聞きした上で、各部セットアップをし、システム設定も変更。EXPペダルもただ繋いだだけでは動作はしません。

お客様のお手元に届いたらパッと繋いで直ぐに使える状態にします。

次回は完成編。
また後日。