梅雨明けて快適になるのも数年前までの話|ギターのコンディション点検。

ギターメンテの依頼。コロナ前〜中のほうが依頼が多かったくらいに、最近はご相談が少ないですが、お買い上げいただいたギター(ベース)の調子はいかがでしょうか。

梅雨明けてギターにとって快適な環境に向かったのは数年前までの話。このところ例年の猛暑で朝と昼の温度と湿度の変化が激しくなりました。

当店、朝の様子。夏場はエアコン使うとこれより湿度は少し下がりますが、昼間の外気温が35度超えてくると、屋内も乾燥が始まり一気に湿度が下がります。

おおむね、40-50ちょっとまでは許容範囲ですが、55%超えてくると少し高いかなと気をつけつつ、60近くが続けば除湿して少し下げ、40切ったら加湿を考えます。

当店ではペダルエフェクター、デジタルDSP機器も共存しているため、扇風機やサーキュレーターを併用してなるべく滞留しないように気をつけていますが、

私はそれを生業としてますので、ここまで細心に管理しているものの、一般ユーザーさんの間ではそれぞれ。

よくある話で。ギターを預かってケースや、本体は指板やブリッジの隙間に「プツプツ」または「まだら」のシミようなものがある場合、それは殆どの場合でカビの類です..
多湿や換気ができていない理由のほかにも、ホコリが溜まって湿気と一緒にカビることもあるかと見ています。「皮脂汚れ」意外とギターの難敵です。

普段、ケースにしまっておくのもいいですが、その前に乾拭きして綺麗にしてから収納するだけでも「カビ」は防げます。

「クリーナー」もよいですが、しっかり拭き取って欲しいと思います。クリーナー・ワックスの拭き残しが隙間に溜まり込んでそこから汚れやカビに拡大しているものもよく見る類です。

その点では「指板保湿剤」は積極的に使って欲しいです。指板面の寿命が延びます。(メープル指板などコーティングされているものには不要です。)

「ケース用除湿剤」の類はそれそのものに悪化防止効果があるのではないため、補助的なアイテムです。個人的にはケースを開けて通気よくして、ケース内を綺麗に掃除機で掃除することを先にお勧めします。もちろんギター本体も綺麗にしておくほうが効果的です。

そのほかに、ネックのコンディションが気になってきます。湿気を吸えば逆ゾリ、乾燥すると戻ると言うか順反りに向かう。
放置すれば元通りになると言うことではなく、ネックは動いたら小まめに調整することで、ギターの寿命は長くなります。

放置してそのままのクセがつくことで、「悪い矯正」状態となりトラスロッドだけでは調整できない、将来的にフレット交換になった場合にも指板面を削る量がなくなるなど最悪の場合はギター自体の寿命を迎えることになります。
それでもボルトオンのギターでしたらネックごと交換という手段があるものの、費用面考えるとその選択をする方は今までにごく少数。

と、書いていても、実際拝見しないとどこがどうなってるか分かりません。健康診断みたいな感覚でお気軽にご相談ください。

 

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